「新製品が出る前に市場調査を一度やりましょう。いくらかかりますか?」この質問にすぐ答えるのが難しい理由はシンプルです。市場調査は一つの商品ではなく、方式ごとに計算方法が異なる複数の商品だからです。
結論から
市場調査の費用は、方式によって決める基準が異なります。
- アンケート調査: 回答者数 × 設問数 × ターゲットの難易度、これに分析・報告の範囲
- FGI・デプスインタビュー: グループ数 × リクルーティングの難易度、これに司会者(モデレーター)・会場・報告書
- ソーシャル・レビュー分析: チャネル数 × 国・言語数 × 期間、これに分析を委託するかどうか
だからこそ、見積もりを比較する前に何を知りたいのかから決める必要があります。問いが決まれば合う方式が決まり、方式が決まれば費用の範囲が見えてきます。

1. アンケート調査: 回答者数と設問数
アンケート調査は、価格構造が最も透明な部類に入ります。例えば、韓国の調査プラットフォームであるオープンサーベイ(Opensurvey)は、19問以内の消費者パネル調査を回答者100人で15万ウォン、1,000人で150万ウォン(VAT別)と公開しており、5問以下なら回答1件あたり500ウォンです。1,000人分の回答は平均3時間以内に集まると案内しています(オープンサーベイ ブログ、2026.7)。
ここで費用が上がるポイントは3つあります。
- ターゲットが狭いとき: 「直近3か月以内にダーマコスメを買った30代女性」のように条件が付くほど回答者を見つけにくくなり、単価が上がります。
- 設問が長いとき: 設問数が増えると単価が上がり、回答の質も下がります。
- 分析と報告を委託するとき: 単純集計表だけを受け取るのと、セグメント比較・戦略提案・プレゼンまで受け取るのとでは、見積もりが異なります。
小規模な業者をつなぐプラットフォームでは、オンラインアンケート代行(サンプル100〜500人)を150万〜300万ウォン、分析・レポートパッケージを80万〜200万ウォン程度と案内しているところもあります(Miso(ミソ)ブログ)。大手リサーチ会社のブランド調査は設計と報告の範囲が広いため、これよりはるかに高額になることがあります。
2. FGI・デプスインタビュー: グループ数とリクルーティング
FGI(フォーカスグループインタビュー)は通常、1グループに6〜10人を集め、1人の司会者(モデレーター)が進行します。設計 → 参加者のリクルーティング → 実施 → 整理の4段階を経て、アンケートより時間と費用がかかる方式です(オープンサーベイ FGIプロセス)。
費用を決めるのは、何グループ実施するかと参加者をどれだけ見つけにくいかです。年代別に2グループずつ分けるだけでも、グループ数はすぐに4つ、5つになります。参加者への謝礼、司会者、会場(またはオンラインツール)、録音の書き起こしと報告書の整理が、すべてグループ数に応じて増えていきます。前述のプラットフォームの基準では定性調査を150万〜350万ウォン程度と案内していますが、グループ数とターゲットによって範囲は大きく変わります。
3. ソーシャル・レビュー分析: チャネル・国・期間、そして誰が分析するか
ソーシャル・レビュー分析は、新たに人を集めるのではなく、顧客がすでに残している言葉を集めて分析します。そのため、回答者数ではなくデータの範囲で費用が決まります。
- チャネル: ブログ・コミュニティのテキストだけか、Eコマースのレビューや TikTok・リール動画の中の言葉までか
- 国・言語: 韓国国内だけか、海外の複数の国を同じ基準で並べて見るか
- 期間: 直近3か月か、過去2〜3年の流れまでか
- 分析の主体: ツールを契約して自分たちで分析するか、問いの定義からレポートまで委託するか
ツールの利用料は月数万ウォンから年数千万ウォンまで幅広く分布しており、その違いはソーシャルリスニングの費用に別途まとめました。分析代行はプロジェクト単位の見積もりが一般的です。Synclyはリサーチパートナーズのページで、従来型のリサーチが平均2か月かかるのに対し、平均1.5週間以内に最初のレポートを出し、費用は40〜70%削減するとしていますが、これは会社が提示した数値であり、比較基準は公開されていません(Syncly リサーチパートナーズ)。
方式別の比較一覧
| アンケート調査 | FGI・デプスインタビュー | ソーシャル・レビュー分析 | |
|---|---|---|---|
| 答えられる問い | 何%がそう考えているか | なぜそう考えるのか(深く) | 実際に何と言っているか(広く) |
| 費用の単位 | 回答者数 × 設問数 | グループ数 | チャネル・国・期間 + 分析範囲 |
| かかる時間 | 回答の収集は数時間〜数日 | リクルーティングから数週間 | ツールは即時、代行は数週間 |
| 向いている場面 | コンセプトの選好度、認知度の測定 | 購買動機、隠れた不満の探索 | リニューアルの優先順位、競合製品への反応、海外の反応 |
| 弱いところ | 選択肢の外にある答えは出てこない | サンプルが小さく一般化しにくい | 発言しない顧客は見えない |
見積もりを抑える4つの方法
- 問いを一つに絞ります。 「MZ世代のビューティー意識全般」より「リニューアルで香りと容量のどちらを先に変えるか」のほうが安くて速く、結果もより役に立ちます。
- 方式を順番に組み合わせます。 顧客がすでに残した言葉(ソーシャル・レビュー)で先に仮説を立て、その仮説だけをアンケートで確認すれば、設問数とグループ数が減ります。この順序についてはアンケート調査 vs ソーシャルリスニングで詳しく扱いました。
- 見積もりを項目別に受け取ります。 設計・収集・分析・報告書を分けて受け取れば、本当に必要な部分だけを選べます。
- 元データを受け取ります。 元データがあれば、次の四半期に同じ基準で再び見るときに、最初から買い直さなくて済みます。契約前に確認する項目はリサーチ会社の選び方にまとめました。
アルパカのまとめ
市場調査の費用を尋ねる前に、「この調査で何を決めるのか?」に一文で答えてみてください。その一文があれば方式が決まり、見積もりの比較も同じ基準で行えます。
🦙 リサーチャー・アルパカの調査ノートでした。間違っている内容やさらに気になる点があれば、下の「Joshに連絡する」から教えてください。次の調査に反映します。
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出典
- 消費者パネル調査、19問以内ならより速く費用も軽くなります(オープンサーベイ、2026.7) — 回答者数・設問数別の公開価格、収集時間
- FGI調査プロセスの4段階(オープンサーベイ、2024.12) — グループあたりの人数、実施段階
- リサーチ・アンケート調査代行の費用(Misoブログ) — 小規模代行のタイプ別費用範囲
- Syncly リサーチパートナーズ — 従来型リサーチとの期間・費用比較(会社提示の数値)