2025年の韓国の化粧品輸出は114億ドルで前年より12.3%増え、輸出先は202か国と30か国増えました。米国(22億ドル)が、これまで1位だった中国(20億ドル)を抜いて1位になりました(コスモーニング、韓国食品医薬品安全処(MFDS)発表)。数字だけを見ればどこへ行っても良さそうですが、進出したブランドの話は少し違います。入ることより、売れ続けることのほうが難しいということです。
結論から
海外市場調査は、輸出統計で「どこ」を選び、現地の顧客の言葉で「どうやって」を決める仕事です。進出前に最低限、次の5つは確認してください。現地の人が使う検索語、競合製品のレビューの中の不満、ショート動画の中の使用シーン、国ごとに異なる悩み、そして進出直後の自社製品への最初の反応です。

1. 現地の人が使う検索語
同じ製品でも、国によって呼び方が違います。2026年9月のK-Beauty Summitで、あるブランドの代表はAmazonを販売チャネルではなく「実験チャネル」として使い、米国の消費者の検索語を学んだと紹介しました。「tonic」の代わりに「serum」、「hair loss」の代わりに「hair regrowth」のように米国で使われる言葉に変えていったところ、3〜6か月のあいだに月商が約1,000ドルから約10万ドルに増えたと明かしています(ベンチャースクエア)。
- 無料: Googleトレンドで国を切り替えながら候補の単語を比較し、Amazonの検索窓のオートコンプリートを確認します。
- 有料: リスニングマインド(Listening Mind)のように米国・日本の検索データを提供するツールで、検索経路まで見ます。
2. 競合製品のレビューの中の不満
現地ですでに売れている競合製品のレビューは、最も安い市場調査です。前述のブランドも、競合製品のレビュー約300件を読んで商品詳細ページを修正したと明かしています。星3〜4のレビューに「良いけれど惜しい点」が最も多く集まっています。読み方はレビュー分析の方法3つにまとめました。
3. ショート動画の中の使用シーン
海外の顧客は、製品をどこで、どのように使っているかをショート動画で見せてくれます。同じイベントでSynclyは、日本のブランドのためにXの投稿約1万8,000件とQoo10のレビューを分析したところ、車内や屋外で日焼け止めを使う動画が室内の動画より再生数とエンゲージメントが約2倍多かったと紹介しました(会社発表)。広告素材の背景一つが変わる情報です。
- 無料: TikTokクリエイティブセンターで国別の人気ハッシュタグ・動画を見ます。
- 有料: 動画の中の言葉まで読み取るツールで、ハッシュタグなしに言葉だけで自社カテゴリーに言及している動画を集めます(ハッシュタグ分析の限界参照)。
4. 国ごとに異なる悩み
同じ保湿クリームでも、乾燥した地域では「保湿の持続」、暑く湿度の高い地域では「べたつき」が先に出てきます。季節も違います。国別にレビューとショート動画を同じ属性の基準(保湿・べたつき・香り・価格など)で分けて並べると、国ごとにメッセージをどう変えるべきかが見えてきます。Amazonも2026年のプライムデー分析で、K-ビューティーの販売が米国だけでなくヨーロッパ・オーストラリア・日本へ広がっていると明かしており、国別の違いを見ることがいっそう重要になりました(韓経ビジネス)。
5. 進出直後の自社製品への最初の反応
調査は進出前に終わるものではありません。最初の4週間のレビューとショート動画の反応を進出前と同じ基準で見れば、何をすぐに直すべきかが分かります。米国のTikTok Shopでは、上位20製品の売上の30〜80%が上位5本の動画から生まれているという分析も紹介されました(ベンチャースクエア)。どの動画が刺さり、その動画で顧客が何に反応したのかを早く知ることが、次の動画を作る根拠になります。
無料で始める順序
- Googleトレンド(国別)で候補の国と単語を選びます。
- その国のAmazon・Qoo10で競合製品のレビュー100件を読みます。
- TikTokクリエイティブセンターでその国の人気動画20本を見ます。
- 上の3つを1枚にまとめ、「自分たちが勝てる不満一つ」を決めます。
これだけでも、進出の可否を判断する最初の根拠としては十分です。複数の国を同じ基準で比較したり、進出後の反応を毎月追跡しなければならなくなったときに、ツールや代行を検討すればよいでしょう。
アルパカのまとめ
輸出統計はどこに門が開いているかを教えてくれ、現地の顧客の言葉はその門をどう通り抜けるかを教えてくれます。次の進出国を選んでいるなら、今週はその国の競合製品のレビュー100件を読むことから始めてみてください。
🦙 リサーチャー・アルパカの調査ノートでした。間違っている内容やさらに気になる点があれば、下の「Joshに連絡する」から教えてください。次の調査に反映します。
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出典
- 食品医薬品安全処が分析した2025年の韓国化粧品輸出実績(コスモーニング、2026.1) — 輸出額、国数、国別順位
- K-Beauty Summit 2026(ベンチャースクエア、2026.9) — Amazonの検索語事例、TikTok Shopの動画集中度、日本の日焼け止め分析
- Amazon、K-ビューティートレンドを発表(韓経ビジネス、2026.8) — プライムデー基準のK-ビューティー市場拡大