「競合分析をやってきてください。」こう言われると、たいてい競合の売上、価格表、最近出している広告から集め始めます。スライドはすぐ埋まるのに、会議で必ず出る質問には答えがありません。「で、お客さんはなぜあっちを買うの?」
結論から
ブランドマーケターにとって最も役立つ競合分析は、顧客が競合製品をどんな言葉で褒め、どんな言葉で不満を言っているか を自社製品と並べて見ることです。売上と広告は結果であり、理由はレビューとSNS、そして最近ではショート動画の中の言葉にあります。この記事ではその分析を5つのステップに分けて説明し、すぐ使えるテンプレートもお渡しします。
競合分析には3つの層があります
3つの層は、答える質問が異なります。レポートが物足りないなら、たいてい3つ目の層が抜けています。
| 層 | 答える質問 | どこで見るか | 限界 |
|---|---|---|---|
| 市場・売上 | どれだけ売れ、どれだけ成長したか | 開示資料・監査報告書、市場レポート、ECランキング | 結果だけを示し、理由は語らない |
| マーケティング活動 | 何をどう伝えているか | Meta広告ライブラリ、公式アカウント、コラボコンテンツ、言及量ツール | ブランドが言っていることにすぎず、顧客が受け取った言葉ではない |
| 顧客認識 | 顧客はなぜ買い、なぜ離れるのか | ECレビュー、コミュニティ、TikTok・リール・ショートのレビュー | 量が多く散在していて、読むのに時間がかかる |
マーケティング活動と顧客認識を並べると、面白いものが見えてきます。競合は「低刺激」を打ち出しているのに、顧客は「香り」についてより多く語っているなら、その隙間が私たちの入る場所です。実際にあるブランドマネージャーは、SNSでのバイラルは黒ずみ(黒ニキビ)除去に偏っていたのに、実際のレビューは残留感や肌トラブルへの不安に集中していたため、サンプリング戦略を丸ごと変えたと明かしています(Synclyの顧客の声)。
顧客の言葉で行う競合分析5ステップ
- 決めるべき問いから定めます。 「競合を分析する」ではなく、「次のリニューアルでテクスチャーを変えるか」「値上げしても大丈夫か」のように、問いを一つに絞ります。問いがなければデータは際限なく集まり、結論は出ません。
- 比較対象は2〜3つ、期間は揃えて。 顧客が実際に自社と並べて選んでいる製品を選びます。売上1位ではなく「比較レビューに一緒に登場する製品」が本当の競合です。
- 顧客が語っている場所で集めます。 ECレビュー、コミュニティの投稿、そしてTikTok・リール・ショートのレビューです。美容・消費財なら、動画レビューを外すと今どきの顧客の声をかなり取りこぼします。動画はハッシュタグもなく、口頭だけで製品に言及しているケースが多いのです。
- 星の数ではなく、属性ごとに分けます。 「香りは良いけど量が少ない」というレビューは、星4つが1件ではなく、香り(+)と容量(−)という2つの言葉です。使用感・効果・香り・価格・パッケージ・配送のように、カテゴリーに合った属性を決め、属性ごとに称賛と不満を数えます。
- 原文と一緒に報告します。 「テクスチャーへの不満が競合より多い」の横に顧客の言葉を2〜3行添えれば、社長が数字を疑っても会話が続きます。

すぐ使えるテンプレート。 空欄をそのままExcelに写して使ってください。マスごとに称賛・不満の件数と、代表的な原文を1行入れます。
| 属性 | 自社製品 | 競合A | 競合B | 解釈 |
|---|---|---|---|---|
| 使用感 | 称賛○件 / 不満○件 ・「原文」 | |||
| 効果 | ||||
| 香り・味・デザイン | ||||
| 価格・容量 | ||||
| パッケージ・配送 | ||||
| 結論:自社が入り込む隙間 |
自分でやるときに詰まるポイント
方法は単純ですが、やってみると3か所で止まります。
- 量: 競合3社のレビューを合わせるだけで数千件になります。サンプル200件だけ読めば早いですが、どの200件を選んだかで結論が変わります。
- 動画: TikTokやリールのレビューは検索で全部見つけるのが難しく、見つけても一つずつ視聴して書き起こさなければなりません。
- 国: 海外市場も一緒に見るなら言語ごとにやり直す必要があり、基準を揃えるのも難しいです。
そのため、チームの状況によって選択肢が分かれます。
| 方法 | 合うケース | 注意点 |
|---|---|---|
| Excelで自力 | レビュー数百件、韓国国内の1〜2チャネル | 担当者の時間が最もかかる |
| ChatGPTなどのAIにレビューを貼り付け | 素早く方向性だけつかむとき | 入れたレビューしか見ない、原文の追跡・再現が難しい |
| 言及量ツール(サムトレンド(Sometrend)など) | どちらがより多く語られているか、関連語の比較 | 属性別の称賛・不満は自分で読む必要がある |
| 分析代行(Syncly リサーチパートナーズなど) | 決定が大きく、動画・海外まで見る必要があるとき | 費用がかかり、着手までに設計期間が必要 |
代行を選ぶなら、元データを引き渡してもらえるか必ず確認してください。レポートしか残らないと、次の四半期に同じ比較をやり直せません。Syncly リサーチパートナーズは、ソーシャル・レビューに動画内の言葉まで含めて競合に対する強み・弱みを整理し、元データもすべて渡す方式です。
アルパカのまとめ
競合分析の目的は競合をもっとよく知ることではなく、自社が何を変えるかを決めること です。だから数字より顧客の言葉が、言葉よりその言葉から生まれた一つの決定のほうが長く残ります。今週、上のテンプレートで属性を一つだけ先に埋めてみてください。
分析を外部に任せる方向で検討しているなら、次の記事が役に立つはずです。
自社ブランドと競合2〜3社で実際の結果を見てみたいなら、Synclyのデモを申し込む際に、比較したいブランドを一緒に書いてみてください。
🦙 リサーチャー・アルパカの調査ノートでした。間違いやもっと知りたい点があれば、下の「Joshに連絡する」からお知らせください。次の調査に反映します。
出典
- Syncly リサーチパートナーズ — 顧客の声(黒ずみ・残留感の事例)、元データの提供
- LGエレクトロニクスの事例(Synclyブログ) — 文章を意味単位に分けて感情を見る属性ベース分析
- サムトレンド プラン紹介 — 言及量・関連語ツールのデータ範囲